衛生等に関する必要な措置について
法令等で定められている内容を以下のようにまとめました。
地域や場所によっては、下記基準に加えて、さらに要件が課されている場合もあります。
【管理・帳簿類】
- 宿泊者名簿を備えること
・必要な項目は、氏名、住所、職業、性別、年齢、前泊地、行先地、 到着日時、出発日時、室名です。日本国内に住所をもたない外国人宿泊者の場合は、国籍・パスポート番号についても記載が必要です。
- 営業従事者名簿を備え付け、規則で定める事項を記載しておくこと
・必要な項目は、氏名・生年月日・住所・従事職種・就業年月日です。
- 営業の施設ごとに管理者を置かなければならない
- 宿泊者が容易に確認することができる方法により、宿泊料を明示すること
【客室】
- 客室にガス設備を設ける場合の措置
・宿泊者の見やすい箇所に、元栓の開閉時刻およびガス設備の使 用方法を記載した注意書を掲示すること。
・元栓は、各客室の宿泊者の安全を確認した後でなければ開放し ないこと。
- 客室の入口に室番号または室名を表示すること。
- 客室に定員を表示した案内書、表示板等を備え付けること。
【寝具など貸与品】
- 寝具類の措置
・布団および枕に、清潔なシーツ、布団カバー、枕カバー等を用 いること。
・シーツ、布団カバー、枕カバーおよび寝間着は、宿泊者ごとに 交換し、洗濯すること。
・布団および枕は、適当な方法により湿気を除くこと。
- 客室、脱衣室等に、くし、コップ等を備え付ける場合は、清 潔なものとし、宿泊者ごとに取り替えること。
【洗面所】
- 洗面所に清浄な湯水を十分に供給すること。
【便所】
- 便所に備え付ける手拭い等は、清潔なものとし、宿泊者ごとに取り替えること
【飲用水等】
- 浴室および洗面所への清浄な湯水の供給その他飲用水等の衛生確保について は関連法令および要綱に従って管理すること。
【貯湯槽】
- 温泉をタンクに貯める場合の維持管理について
・貯湯槽内部の汚れ等の状況について随時点検すること
・貯湯槽内部の清掃および消毒は、1年に1回以上行う
・貯湯槽内の湯を 60℃以上に保つこと。 ただし、これにより難い場合には、塩素系薬剤により湯の消毒を行うこと
- 清掃、消毒、検査等の実施状況を記録し、これを3年間保存すること。
【浴室】
- 湯栓および水栓に清浄な湯水を十分に供給すること。
- 浴槽水は、1日1回以上換水し、清掃すること。
- 共同浴室にあっては、使用中は、浴槽を湯水で常に満杯の状態とすること。
- 浴槽水を循環させる場合の管理
・ろ過器 逆洗浄等および内部の消毒を 1 週間に 1 回以上行う。
・循環配管 配管内部の消毒は 1 週間に 1 回以上行う。
・集毛器(ヘアーキャッチャー) 毎日清掃する。
・浴槽水の消毒 塩素系薬剤で消毒し、遊離残留塩素濃度を 0.4mg/l 以上に保つ。
・水質検査 浴槽水のレジオネラ属菌検査(基準:不検出であること)を 1 年 に 1 回以上行いレジオネラ属菌が検出されないことを確認する。
・記録 清掃、消毒、検査等の実施状況を記録し、3 年間保存すること
【照度の基準】
場所 | 明るさ |
客室・応接室・食堂 | 40ルクス以上 |
調理場・配膳室 | 50ルクス以上 |
廊下・階段 | 常時20ルクス以上(午後11時から午前6時までの深夜時間帯は10ルクス以上) |
浴室・脱衣室・洗面所・便器等 | 20ルクス以上 |
【施設全般について】
- 善良の風俗が害されるような文書、図画その他の物件を営業の施設に掲示し、又は備え付けないこと
- 善良の風俗が害されるような広告物を掲示しないこと
- 施設の換気
・ 換気のために設けられた開口部は、常に開放すること。
・ 機械換気設備を有する場合は、十分な運転を行うこと。
・ 客室内の空気中の炭酸ガス濃度は、0.15 パーセント以下とすること。
- 採光および照明については、右表の照度を有すること
- 防湿措置を講じること
・ 排水設備は、水流を常に良好にし、雨水および汚水の排水に支障がないようにすること。
・ 客室の床が木造であるときは、床下の通風を常に良好にすること。
- 客室、応接室、食堂、調理場、配膳室、廊下、階段、浴室、脱衣室、洗面所、便所、玄関等は、常に清潔にしておくこと。